今年の6月下旬の梅雨明け後の火炎地獄のような猛暑を避けるべく、少しでも標高が高くて涼しいところを目指した結果、長野県は小諸にある高峰温泉に泊まってきました。標高2000mです。気温は100mで0.6度下がるので、単純計算で下界より12度涼しいことになります。
しかし考えることは皆同じ。中高年のお客さんたちで満室で、静かでのんびりした雰囲気を味わうことはできませんでした。
実はこの宿、いろんなところに泊まりたいのであまりリピートしないぽん太が、何度も泊まっている宿です。自然に囲まれ、自然を愛し、自然を楽しむ、素晴らしい宿だと思います。
浅間山近くの高原にあるロッジ風の建物
小諸市内からチェリーパークラインの急坂を車で登っていきます。車坂峠で案内に従って左折し、未舗装の林道を少し行くと、左手に宿の建物が見えてきます。
なお、冬期はこの林道が閉鎖になるため、アサマ2000スキー場駐車場から雪上車に乗り換える方式になります。
また7〜8月は、駐車スペースが狭いため、2名以下で宿泊の場合は公共交通機関を利用するよう、宿からお願いしているようです。
建物はきれいで新しく、内部は木がふんだんに使われていて、ロッジあるいは山小屋風になってます。吹き抜けのロビーがあり、暖炉が設置されています。
客室はきれいな和室で、ちょっと狭めですが、木がたくさん使われて居心地がいいです。ウォシュレット付きの洋式トイレがありがたいです。
高峰温泉はランプの宿と呼ばれておりますが、もちろん電気は来ていて、テレビも見れるしWifiも利用できます。部屋にランプがありますが、電気式になっていて、夜にほんのりと灯すととっても雰囲気があります。
雲上野天風呂や源泉掛け流しの浴槽があります
絶景独り占めの雲上野天風呂
お風呂は、なんといっても雲上野天風呂がおすすめです。宿の裏手からクロックスに履き替えて外に出て、緩やかな山道を50mほど歩くと、看板が見えてきます。男女別になっておりますので、女性も安心です。
標高2000m。大空を仰ぎ、遥か下に佐久平を見下ろしながら、ゆったりと温泉に浸かれます。開放感抜群です。
浴槽が広くないので、一度に3人までの利用となります。譲り合って入りましょう。
お湯は、注ぎ口は無色透明ですが、湯船に溜まったものは白い薄濁りとなります。少し硫化水素の香りがします。
泉温が36度と低いので加温はしてますが、加水・循環・消毒なしの源泉掛け流しです。
温泉分析書・ぬるめで中性の硫黄泉
温泉分析書です。泉温は36度とやや低め。白い濁り湯で硫化水素の香りがするので、酸性のような気がしますが、実はpH6.7の中性。湧出量は毎分50リットルとなかなかのものです。泉質は「含硫黄-カルシウム・ナトリウム-硫酸塩・炭酸水素塩泉」。炭酸水素塩泉ですから、お肌すべすべ効果も期待できます。
高峰の湯には、完全源泉掛け流し浴槽があります
2階にある一番広いメインの浴室、「高峰の湯」です。檜の浴槽はあたたかみがあります。露店ではありませんが、展望も満点。浴槽が二つに分かれていて、向かって左がぬるめの源泉、右が加熱したお湯になってます。源泉の方は、加水・加温・循環・消毒なしの完全源泉掛け流しです。ぬるいのでずっと入ってられて、源泉のパワーを吸収できます。
緑に囲まれたランプの湯、飲泉所もあるよ
1かいに
こちらは1階にあるランプの湯。美しいを緑の樹々を眺めながら入ることができます。浴槽が二つに分かれているのは同じですね。
このほか飲泉所もあります。
創生水はちと納得できない
高峰温泉で注意しないといけないのは、石鹸やシャンプーが使用できないことです。その代わり蛇口から流れるお湯は「創生水」という特殊な水になっていて、油分を落とす力があるのだそうです。
この宿を利用する人は、登山やハイキング、スキーを楽しむ人が多いと思うのですが、石鹸で汗をさっぱりと流せないのはちょっと残念です。しかし自然を守るために石鹸を使わないという方針なら協力したいとことです。山小屋だと思えば問題ありません。
ただこの「創生水」、ググってみてもどうやって作られたどういうものなのか、肝心なところが曖昧です。「油分の乳化作用が強い」というとこまでは認めるにしても、ポスターに書かれていた、環境ホルモンの排出、インシュリンの効果の増強、経皮毒の予防といった飲用効果には、ぽん太は付いていけません。信じるも信じないもあなた次第の領域に思えます。
この水を作るのにどのくらいの費用がかかっているのかわかりませんが、それが宿泊料に上乗せされているのかと思うと、ちょっと複雑な気持ちになります。
地元の食材を使ったお食事
夕食・信州豚のお鍋や山菜てんぷら
夕食はレストランでいただきます。満室ということでさすがに混んでましたが、ビニールや布などで仕切られ、感染対策がなされてました。
こちらがスタート状態です。食前酒は宿で漬け込んだ地梨酒。右上が信州豚のお鍋。左は地理的に近いせいか群馬名物の刺身こんにゃくですね。魚のお刺身がないのがいいです。地元の美味しい食材を使った郷土料理です。
こちらが夕食のメニューです。
信州鶏のロースト。野菜たっぷりです。
山菜の天ぷらが揚げたてで登場。
そばもちと、お食事です。おいしゅうございました。
朝食・鮎の一夜干しが美味
朝食も新鮮なお野菜がいっぱいでした。焼かれているのは自家製の鮎の一夜干し。鮎の干物ってあんまり食べた記憶がありませんが、独特の香りがあってとっても美味しかったです。
自然体験プログラムも充実
この宿は、自然とのふれあいに重きが置かれていて、夕食後は玄関前で星の観望会、朝食前には1Fの休憩所で餌台に集まる野鳥を見ながら、野鳥教室が行われます。これらは無料で参加できます。また少額の参加料がかかりますが、池の平湿原の散策や、高峰山のガイドツアーも行われます。
春休みや夏休みなど、子どもを連れた家族が多い時期は、大変喜ばれているようです。
基本情報
【旅館名】高峰温泉
【住所】長野県小諸市高峰高原
【公式サイト】・ https://www.takamine.co.jp
【宿泊日】2022年6月下旬
【泉質】含硫黄-カルシウム・ナトリウム・マグネシウム-硫酸塩・炭酸水素塩温泉
◯源泉掛け流し 加水(-)、加温(+)、循環(+)、消毒(-)
※加温・循環なしの完全源泉掛け流しの浴槽もあります。
【宿泊料】スタンダートプラン 2名1室、1人17,600円
※支払いは現金のみです。